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【PONOS 1/2】カジュアルゲームを再定義すべき時がきているのではないか?[倉西] [iPhone・Mac]

01_02.jpg今回のiPhone連載は取材ものです。1月22日、AppBankの中の人/appbankさんと、京都のPONOSさんにおじゃましてきました。「どこか日本のいいデベロッパーはないだろうか?」という僕の質問に、彼らが「PONOSさんっしょ!」と即答w ほぼその場で京都行きが決定しまして、いろいろとお話をお聞きしてきたのですが、かなりおもしろく、とても誌面では書き切れません。といっても、前号のような文字ばっかりの記事にはしたくありませんし……と悩んだ結果、今回はブログとの二重構成でお送りいたします。この誌面ではPONOSさんにおじゃまして僕が思ったこと、考えたことをまとめさせていただき、後日、ブログの方でインタビュー形式の記事を公開させていただきます。なんという逃げだ! という気がしないでもないですが、僕が関わる企画は柔軟性と自由度の高さが売りのわがまま放題なので、どうぞ、御容赦ください。PONOSさんといえば、代表作はなんといっても『パズルプリズム』でしょう。立体のブロックを上から落として進めていく3Dパズルゲームなのですが、僕が興味を持ったのはどちらかというとアクション寄りの2本、『Mr.AahH!!』『Mr.SPACE!!』でした。どちらもゲーム性は極めて単純です。一目画面を見ただけで、誰もがなにをするゲームなのか理解できるでしょう。そのわかりやすさもあって、海外でも高い評価を得ています(棒人間という「ジャンル」も人気ですしね、海外では)。御他聞に漏れず、僕もすっかりハマってしまったのですが、これはなんだ? と。思わず考え込んでしまったことがありました。

それが「カジュアルゲームってなんだろう?」ということです。

コンシューマゲームの世界では一時期、カジュアルゲームは必要悪のように語られてきました。こんな単純で薄っぺらいゲームばかりが売れるようになると、日本のゲームは発展しなくなってしまうというような論調でした。確かに、いわゆるカジュアルゲームの記事を大特集してもゲーム雑誌も売れません。もっと重厚長大なストーリーのあるものの記事を作った方が、読者さんのウケもいい。断定はできないかもしれませんが、僕ら、既存のゲームメディアもその論調に載っていたことは確かです。

それでも、です。堂々たるカジュアルゲームである『Mr.AahH!!』『Mr.SPACE!!』が、おもしろくてしかたないわけです(お値段もカジュアルです)。この時期は各種の大作ソフトが発売された年末だったにも関わらず、かなりの時間を、僕はこの2タイトルに割きました。そして、改めてiPhoneというプラットフォームの可能性にも気づかされました。カジュアルゲームを必要悪だとした論調は、コンシューマゲームという、ゲームの世界では中心にありながら古い体質の世界でのみ、通用する議論なのではないか? 広くゲーム全体を見て、海外までも視野に入れて考えれば、この新しいカジュアルゲームの波が、もしかすると日本のゲームクリエイターを救うきっかけの1つになるのかもしれない。おおげさすぎるかもしれませんが、そんなこともぼんやりと考えながら、僕は京都に向かいました。

※この文章は電撃ゲームス 2月19日発売号に掲載されたものです。
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